Between You and Me












もう、境目がわからない。




交わる視線。今日もまた、お互いに求めあうのだろうか。


「なぁ、露峰……いいか?」

熱のこもった視線で葉柱が問いかける。

最近になってあたしは葉柱の部屋へよく来るようになった。
マネージャーと主将の打ち合わせだのなんだの理由をつけて、あたしは葉柱の部屋へ行くし奴もあたしを部屋へ呼ぶ。 別に、誰かに言い訳しているわけではない。ただ、お互いにに言い訳しているだけだ。

そして、求め、求められるままに体を合わせることも今では当たり前になっている。

ただ、今日は違った。あたしは今日、こいつと体を重ねに来たわけではなかった。奴はそう言うつもりだったようだけど。

「悪いけど、今日はそういう気分じゃない」

抱きしめられ、密着した胸板を軽く押し返す。葉柱は一瞬きょとんとし、それから渋々ながらもあたしを腕の中から解放した。
いつも、嫌だと言えば強制はしてこないからこいつなりに気を使ってはいるようだった。

「あんたさ、結局どういうつもりなんだ?」

今日はこれを言うためにここに来た。



「どういうつもり?」

「ああ、そうだ。どういうつもりであたしをを抱いてんだって言ってるんだ」



ここだけの話、あたしらはそういう関係になってはいたがそれでも葉柱から確かな言葉は貰ったことがなかった。

初めてキスをした日、その翌日に一言「付き合おう」と言われただけだった。 その言葉だけでとりあえずは安心してしまったのが間違いだった。こいつはそれからも決定的な一言は言わずにいるままだ。
態度や行動から、あたしのことを考えてくれているのは何となく伝わっているからあえて見ないふりをしていたけど それももうそろそろ限界だった。

「あたしのこと、どう思ってるの?」

そう聞けたらどれだけ楽だろう。でもその一言が言うことができない。そんな陳腐なセリフを言うことが自分で許せない。 けれどこのままなんの言葉ももらっていない不安定な関係でもいたくない。


だから今日、精一杯の譲歩の言葉を用意してきた。


「それ……は……」

言葉に詰まる葉柱。そんな困った顔をするな。一言、言ってくれるだけでいい。それだけで安心できるのに。
それとも本当はあたしのことはなんとも思っていない?絶対そんなことはないと思っていたけれど、ふと不安になる。
お願いだから、一言でいいから。


「お前は、どう思ってるんだ?」

「……え?」


予想もしていなかった返事が耳に届いた。


「お前、俺のこと好きか?」


あたしが言いたくても言えなかった言葉をさらりと葉柱は言った。


「なんかお前、いつも何にも言わずにただ俺を受け止めるから…本当はいやなのか?俺といるの」

「ばっ…そんなこと言ってないだろ……」

「じゃあ俺のこと、好きなのか?」

「ずるい。なんであたしがそんなこと言わなきゃいけないんだ?まずあたしが質問してんだろ」

「カッ。んなもん態度でわかるだろ?誰が好きでもない女にキスしたり抱いたりするかよ」



さらりと言われた、ずっと求めていた言葉に一瞬あたしは呆気にとられた。


「あ、ごめ…もう一度。よく聞こえなかった」


体温が上昇していくのが自分でもわかった。


「カッ。もう一回しか言わないからな。俺は、お前のことが好きだ」


ずっと待ち望んでいた言葉。自分の心が満たされていくのがわかる。ようやく、やっと、言ってくれた。
嬉しくて、でもそんな自分を悟られたくなくてうつむき加減にそっぽを向く。すると葉柱の長い腕があたしの体をからめ捕ってきた。 そして、耳元で、囁くように言った。


「それで?お前はどうなんだ?」

「………………あっ………」

首筋にキスをされとっさに反応してしまったあたしにクッと笑う葉柱。

「俺のこと、どう思ってるんだ?」

答えなどこのあたしの態度で明らかだろうに。あたしは後ろから抱きすくめられている体を葉柱の正面に向きなおし、言った。




「好き。大好き。」


多分、自分の顔は今最高に赤いはずだ。




返事のかわりにあたしはベッドに押し倒された。













なんかSなルイになってしまたotz メグさんもちと乙女過ぎたかotz
小説って難しいね。